水害そして泥との闘い
河川の氾濫による水害の後、待っているのは泥とゴミとの戦いです。今回約30年ぶりに参戦しましたが、そこで職場の同僚他皆が装備や手順を知らなかったので記します。東北震災後に現地に赴いた時に感じた圧倒的な破壊痕を見た無力さに比べれば、地元のそれは大概が原形をとどめているだけマシです。戦いの後には元に戻ります。ちゃっちゃとやっつけてしまいましょう。
一般的な家屋や部屋の場合
手順
- 電源が完全に遮断されていることを確認します。(復帰不可と印するとよい)
- 室内、敷地内の再起不可能なごみを搬出します。
- 室内、敷地内の家具や備品などを搬出し、洗浄、乾燥後に再生可能なものをまとめます。
- 畳(水を含んだ畳はガチで重いので腰に注意)、襖、窓、壁紙なども全部外します。
- 高い個所から水で泥を落としていきます。ブラシなどを使いこの時点での完全洗浄は諦め、一次的なものと割り切ります。
- ドライワイパーなどが使えれば泥水の排出が容易ですが、そうもいかない場合、給水スポンジで給水しバケツで輩出します。給水スポンジは、廃棄になるであろうベットやマットレスの発泡ウレタンがスポンジ代わりに切り取って使えます。
- 5,6の作業を繰り返し、仕上げまでもっていくのですが、正直ここが一番キツク感じると思います。高圧洗浄機があると捗るでしょうが、結局は水を排出せねばならず、工業用の水分も吸引できる掃除機があると良いと思います。
- 6の作業と並行して再生可能な家具を洗浄します。これは天気の良い日に行い、洗浄したものからブルーシートに一時保存すると良いと思います。
- 室内の配線を確認します。プロに任せるのが一番ですが、配線自体のケーブルは外力が加わらない箇所であれば、断線する恐れがほぼありませんので、コンセントやスイッチなど端部の確認を重点的にします。延長ケーブル、コンセント、スイッチなどは、基本取り換えがベストで知識や経験がある方以外は、プロに診てもらいましょう。ゴミの詰まった通電品は発火の原因です。
- 乾燥、消毒作業。屋外用は消毒石灰が配給されると思います。
- 言葉で書けば簡単ですが、大変な作業です。
装備、服装
- 化学繊維の作業服(Gパンや綿は水けを吸い重くなるのでNG)
- カッパは屋外で雨天時のみに適用した方がいいでしょう。室内では蒸れるし、カッパ自体を洗濯するのはカッパの性能を落とします。どろんこ上等の作業服がお勧めです。
- 手袋は軍手はお勧めしません。ゴムなどグリップ型の作業手袋がいいでしょう。ここは少し高価なものを買ってでもあたった方が後悔しません。
- 長靴
- マスク
- 裸眼の方はゴーグルがあった方がいいです。
- ヘルメットとは言いませんが、帽子は必須です。
- タオル数枚
機材、資材
- 工具一式(電工用)あれば重宝します。
- ブラシ、モップ
- ドライワイパー
- バケツ
- ホース類(先端にノズルが付いているタイプが良い)
- 大量のタオル
- 大量のゴミ袋(45ℓ、60ℓ)これ以上大きいと重い)、汚泥用土嚢袋
- 大量の新聞紙(普段フェイクを流す信毎や朝日に役立ってもらいましょう)
- ※高圧洗浄機
- ※バキューム(水分吸引可能な掃除機)
- ※発電機(携帯用ガソリンタンク)、延長コード
- ※消毒用石灰
アマゾンで使えそうな品物をリストアップ
買ったことがありませんが、モノタロウの品ぞろえはプロ好みに思えます。